2021年10月26日(火)に能登初となる活動交流拠点「ノト クロスポート」がオープンしました。この拠点は日本財団「わがまち基金」の助成を受け、元家具屋さんだった空き店舗をリノベーションし、地域の課題解決の場として誕生しました。
名前の由来
「ノト クロスポート」の名称は、拠点が位置する宇出津という港町から発案されました。古くから交易や交流で栄えた宇出津は北前船の影響もあり、独自のカラフルな文化となっています。
新しい拠点も、人×人や能登の文化×人などが交わり生み出されていくような場所でありたいという願いを込めて名称となりました。
能登町定住促進協議会の窓口
能登町定住促進協議会も活動の場をノト クロスポートに移転し「移住・定住」に関する支援や交流の活動を行います。
また、移住者を含む起業や創業・継業や事業承継に関しても能登町の指定金融機関である興能信用金庫や能登町商工会、能登町役場などの関係機関と連携していきます。
具体的には
・移住に関する住まい探しや仕事探しなどの相談
・移住後、定住に向けた住まい探しやお悩みなどの相談
・起業(空き店舗探し)や創業、継業や事業継承に関する相談
・町内外の学生や中高生向けの自習(以外にも使える)フリースペースの設置。高速のwifiを用意。
・2拠点居住や町内で活動するフリーランス、町外から地域活動のために来訪する方々や地域活動を行っている方向けのワークススペース(仕事場)として、ネット環境や電源等を用意。
・各事業所や団体、教育機関などの拠点活用ができるように調整中(有償) (…今年度は拠点稼働時間が短くて利用しにくいかも…順次拡大できるように頑張ります!)
この活動拠点は「ふろしき」のように使い勝手が変化できるフレキシブルな活用を想定しています。オープンが完成ではなく、これから様々な利活用がある中で共に活動する皆様と一緒に作り上げていくことが大切ではないかと考えておりますので、是非一度お立ち寄りいただき、それぞれの時間をすごしてみてください。
誕生秘話
思い返せば3年前。
2018年の2月に興能信用金庫の田代氏からわがまち基金の制度活用案内を受け、当時の担当職員の馬力ある支援があり、なんとか申請を完了し、2019年に採択に至りました。
事前調査として、空き店舗調査や継業に関するヒアリングなどは奥能登チャレンジインターンシップ(金沢大学、金沢星稜大学」の学生たちと取り組み、金沢星稜大学の渡邉ゼミの方々、拠点の活用アイデアについては能登高生と楽天のチームが担当し、全能登校生にアンケート調査を行うなど、本当に一生懸命取り組んでくれました。
大半の学生が卒業してしまい、間に合わせることが出来なかったのが悔やまれますが、あの時の皆様の活動のおかげでやっっっっっと完成です!本当にありがとうございました!
事前調査後、空き店舗の選定などを経て設計の段階には石川工業高等専門学校 建築学科 豊島研究室と研究契約を行い、コンセプトや基本設計を行っていただきました。
元々面積の広い家具屋+道路に面している建具はすべてガラス張り状態で冷暖房が極めて効きにくそうな物件を見た豊島先生は「とても面白い作りなので、外でも中でもない空間にしましょう」という奇抜(?!)な提案から始まり、提案内容を理解すると納得!のコンセプト。
さすが専門家だと感服です。
そこからは、豊島先生と学生たちが様々なラフスケッチや建築模型まで作成いただき、日を追うごとに設計内容が具体化してきます。
しかし、残念ながら新型コロナウィルスの影響で学生たちも学外活動ができず、設計に必要な現地活動も大幅に制限されてしまいますが、なんとかオンラインを活用し粘り強くお付き合いいただいた豊島先生!ありがとうございます!
ご提案いただいた基本設計の一部は予算都合で実現出来なかった部分もありますが、地元建築士さんにもご注力いただき、なんとか着地。
内装デザインやインテリアにもアドバイスいただき、この春Uターンで能登町に戻ってきたデザイナーの辻野氏の協力もあり、とても素敵な空間が出来上がりました。
何度か、企画自体が無くなってしまうかもという危機的状況もありましたが、歴代の事務局長や担当職員の方々、常にフォローをしていただいた興能信用金庫の方々など関係各所の皆様方のおかげで、念願の活動交流拠点が完成です。この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございます!
活動交流拠点という言葉はわかりにくく感じるかもしれませんが、この町で活動するすべての方にとって「ちょうどよかった!」という存在になり、人と人とが交わることで新たなことが動き出し、能登町が住み続けたい町にもっとなるよう、願いを込めて運営していきます。